トップページ > プログラム案内 > 学生ボランティアチャレンジ > 「はたけからたべるまでまるごと体験事業~そば打ち体験のお手伝い~」プログラム体験記事
掲載日:2022年2月16日
執筆:新垣・中野
キッズファームin京都大原(以下、キッズファーム)では、子供やその親御さんが農園の作業や調理を通して食について学んでいます。「はたけからたべるまでまるごと体験」をテーマにした活動が毎月3回定期的に開催されています。キッズファームの担当者の廣瀬さんは、大学院生時代に、同志社大学で実施されていた子供たちとその家族を対象に食育体験を行う社会実験「食育ファームin大原」に約1年半関わられました。「食育ファームin大原」の活動の終了に伴い、活動内容を引き継がれ、現在のキッズファームの活動に至ります。自分の子供が蚊に驚く様子を見て、外で自由に遊べる環境を自分の子供にも、都会で暮らす他の子供にも提供してあげたいという想いから始められたそうです。キッズファームのイベントは、今ではキャンセル待ちが出るほどの人気なものとなっています。
活動内容について
キッズファームの農園の近くの公民館でそば打ち体験が行われ、私たちは主にそのイベントのお手伝いをしました。今回のイベントは家族単位でそば粉からそばを作って食べるもので、事前にスタッフで公民館まで必要な道具を運び、公民館で会場の設営をした後に、そば粉などの材料を計り分けました。
イベントが始まってからは、廣瀬さんが体験の説明をしているのを私たちも参加者とともに聞き、そばがどのようにしてできるのか、廣瀬さんがどのように表現に工夫をして子供たちに分かりやすく説明しているのかを学びました。参加者がそばを作っている間は子供たちにアドバイスをしたり、台所でそばを茹でる準備をしたりしました。
イベントが行われている間も、裏では湯沸かしや材料の測り分けなど、いろいろと準備が進められているのが印象的でした。他のスタッフが作ってくれたそばを私たちも食べましたが、苦労して作られていたことを知っているからか、とても美味しかったです。
その後は農園に向かい、肥料となる鶏糞を子供と一緒に撒いたり、大根の間引きをしたりしました。農園では参加者と一緒になって収穫を楽しみました。
印象に残っている出来事
私たち以外のスタッフは廣瀬さんのご家族と息子さんのご友人でした。お子さん達はまだ小学生と中学生でしたが、これまでに何度もお手伝いに来られていることから、段取りをよく分かって冷静に行動、対応されており、感心しました。
お手伝いをしながら彼ら自身も楽しんでいたのが印象に残っていて、とても素敵だなと感じました。そのような気持ちで取り組むことは、どのようなお手伝いやボランティア活動においても大事だと思いました。
活動を通して学んだこと
どのようなイベントも多くの努力と苦労があるのだと改めて認識しました。活動の前にインタビューを行った際に、キッズファームを始めたころの地域の方々の理解を得るときなどの困難を伺いました。今回のイベントでも、例えば直前にキャンセルが数件あり、計画から少し変更をするなどの困難はありましたが、廣瀬さんもスタッフの方々も臨機応変に対応していました。
何においても自ら動くのには困難は付き物ですが、それを乗り越えて生き生きと活動されている廣瀬さんたちには魅かれるものがありました。
今後の学生生活で活かしていきたいこと
子供を対象としたボランティア活動に参加するのは今回が初めてでした。私も小さい頃はイベントに参加する側でしたが、今後は運営する側になることが増えてくると思います。こちら側から強制的にしてもらうのではなく、子供たちが自発的に気づいてくれるようにその手助けをするという廣瀬さんの子供の接し方には学ぶものが多くありました。
子供に限らず誰かに動いてほしいと思ったときは、一方的に押し付けるのではなく、どうしたら動いてもらえるのか考えて行動していきたいと思います。
活動を通して
普段は乾燥したものを茹でて、簡単に調理してすぐに食べているそばですが、そば粉から作るとなると『こんなにも大変なのか』と驚きました。子供とその親御さんに食に興味を持ってもらいたいという思いで行われている体験でしたが、ボランティアで来ている私たちも学ぶものがあり、当たり前のようにスーパーに並んでいる食材やそこに携わる人々に感謝しようと改めて思いました。再びキッズファームに訪れて、自然豊かな京都大原で四季を感じつつ、食について学び直し、改めて知るための体験を増やしていけたらいいなと思います。
キッズファームに限らず、何かのイベントに興味をもったら、参加者としてでも、ボランティアとしてでも、まずは活動に参加してみてはいかがでしょう。人とのつながりも、自分の視野も広がることと思います。
参加プログラム
活動先団体名
キッズファーム in 京都大原
団体の理念・活動概要
「はたけ」から「たべる」に至るまでの過程を丸ごと体験していただける場を提供することで、普段接している“食べ物”を生産から直接関わり、食べ物に関心を持ってもらうことが狙い。また農薬や化学肥料を使用しない畑には生き物がたくさん住んでおり、子ども達が生き物や豊かな里山に触れあえる場を大切にしたいと考えている。
月に2回(今のところ第1・3日曜日)、3歳~小学生の子ども達とそのご家族向けの取り組みを実施。また月に1回(第4金曜日の午前中)には乳児親子向けの取り組みを実施。
団体連絡先
拠 点:「大原公民館」京都市左京区大原大長瀬町179-1
※圃場(畑)は大原公民館から大人の足で徒歩10分程度のところにあります。
電 話:090-1958-9598
メール:wakuwaku_kidsfarm@yahoo.co.jp